WWFF Vol.3 人工知能とファッションにおけるコンピュテーショナルな生成力──パターン/パラメーター/アルゴリズム

人工知能──あるいは機械学習、深層学習の可能性が叫ばれるなか、私たちの生活に身近な衣生活に対して、どのような影響があるのか? そして、これから、どのような関係性を紡ぐべきなのか? 計算機の加速度的な進化は、衣服の設計にどのような影響を及ぼすだろうか?

「AIがすべてのデザイナーの職能を奪うだろう」ないしは「AIがすべての複雑な社会-技術的問題を計算可能にする」といったディストピア/ユートピア的な宣伝文句から今こそ距離をおいて、人工知能がもたらす、「生成力」について多角的な議論をおこなう必要があります。デザイナーはアルゴリズムとの共創をとおして、データベース、パターン、パラメータといったコンピュテーショナルな環境や道具をどのように〈メタ〉デザインするべきでしょうか。もちろん、生産側のみならず、消費も変化せざるを得ません。機械が生成した衣服を私たちは「美しい」と思うことができるでしょうか。記号としてのファッションが、データとして「数値化」されたとき、そこから立ち現れるであろう衣服の計算(不)可能性について議論していきます。

対話編の第三弾である今回のトークイベントには、人工生命の研究者であり筑波大学准教授として教鞭もとる岡瑞起さん、コンピュテーショナルデザインが専門の建築家であり、建築データベースプロジェクト『建築知』のプログラムマネージャーを務める砂山太一さん、ファッションを人文社会学的な観点から研究する一方で、機械学習の応用研究にも携わるZOZO研究所・リサーチサイエンティストの藤嶋陽子さんをお招きし、人工知能とファッション、デザインがどのような関係性を切り結んで行くかについて議論します。

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▼イベント概要
日時:8月11日(日)17:00-19:00
場所:FabCafe MTRL (東京都渋谷区道玄坂1丁目22-7 道玄坂ピアビル2階) 参加費:1500円
チケット:https://wwffvol3.peatix.com/view

▼登壇者略歴

岡瑞起(おか・みずき)
工学博士。筑波大学システム情報系・准教授。東京大学・知の構造化センター特任研究員、筑波大学助教を経て現職。人工知能学会ウェブサイエンス研究会主査。株式会社オルタナティヴ・マシン代表取締役。ウェブやインターネットのデータを使った社会分析、進化メカニズム、マーケティングの研究を行う。近著に、『作って動かすALife - 実装を通した人工生命理論入門』(オライリージャパン社)

砂山太一(すなやま・たいち)
建築・美術研究。京都市立芸術大学美術学部総合芸術学専攻専任講師(芸術学研究室)。sunayama studio 代表。建築をはじめとした芸術領域における情報性・物質性を切り口とした制作・設計・企画・批評を手がける。
大学で彫刻を学んだ後2004年渡仏。建築学校にてコンピュータプログラミングを介して建築形態をつくりだす研究をおこなうとともに、建築設計事務所、構造設計事務所にて勤務・協働。2011年帰国。2016年、東京藝術大学大学院美術研究科建築(構造計画)研究領域 博士後期課程 学位取得。現在、東京と京都に設計制作スタジオをかまえつつ、京都市立芸術大学芸術学研究室において「芸術と社会」ゼミの他、現代芸術論、デザイン論講義を担当するなど理論的展開をおこなっている。
主な活動に、展覧会「マテリアライジング展 情報と物質とそのあいだ」企画代表、研究プラットフォーム「index architecture / 建築知」プロジェクトマネージャーなど。

藤嶋陽子(ふじしま・ようこ)
株式会社ZOZOテクノロジーズ (ZOZO研究所)リサーチサイエンティスト。東京大学文学部卒業後、ロンドン芸術大学セントラルセントマーチンズにてファッションデザインを学ぶ。2016年に東京大学学際情報学府修士課程を修了。現在、同大学院博士課程に在籍、理化学研究所革新知能統合研究センターのパートタイム研究員も兼務。専門は文化社会学、ファッション産業史。

川崎和也(かわさき・かずや)
スペキュラティヴ・ファッションデザイナー/デザインリサーチャー/Synflux主宰
1991年生まれ。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科エクスデザインプログラム修士課程修了(デザイン)、現在同後期博士課程。バイオマテリアルの可能性を模索する「Biological Tailor-Made」、機械学習のアルゴリズムとの共創を目指す「Algorithmic Couture」など、ファッションが持つ未来志向・思索的な創造性を探求する実践を行う。主な受賞に、H&M財団グローバルチェンジアワード特別賞、文化庁メディア芸術祭アート部門審査委員会推薦作品選出、STARTS PRIZE、Wired Creative Hack Award、YouFab Global Creative Awardなど。オランダ・ダッチデザインウィーク/南アフリカ・デザインインダバ招待作家。編著書に『SPECULATIONS 人間中心主義のデザインをこえて』(BNN新社、2019)がある。

▼プログラム
16:30 開場
17:00-17:15(10分) 川崎和也による導入
17:15-17:30(20分) 岡瑞起さんによるミニレクチャー
17:30-17:45(20分) 砂山太一さんによるミニレクチャー
17:45-18:15(20分) 藤嶋陽子さんによるミニレクチャー
18:15-18:20(5分) 休憩
18:20-18:50(30分) 岡さん、砂山さん、藤嶋さん、川崎和也によるクロストーク
18:50-19:00(10分) 質疑応答

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『WET / WEAR - FAB / FABRIC』とは
バイオクラブ・ディレクター石塚千晃とデザインリサーチャー川崎和也が主催する、バイオテクノロジーやデジタルファブリケーションとファッションについて考え、実践するワーキンググループです。』 デジタルテクノロジー前提時代における新たなファッションのあり方を議論するため、WET / WEAR - FAB / FABRICでは、「対話編」と「実践編」それぞれのプログラムにおいて、多様なアーティスト、デザイナー、研究者、企業人を巻き込みながら、「考えながら、作る」を実践していきます。

Amid the possibilities of artificial intelligence, or more specifically machine learning and deep learning, being advocated, what kind of influence will this have on our clothing lives? Also, what kind of relationships should be formed using it? Just what effects will the progress such as that in the acceleration of calculators have on the design of clothing?

What we need to do now is take a step back from the dystopian and utopian claims such as "AI will take the occupational abilities from all designers" and "AI will make calculating all complex social and technological problems possible", and conduct the multiple discussions surrounding the "power of creation" that artificial intelligence will bring about. In what way should designers (meta)design computational environments and tools, such as databases, patterns, and parameters, through co-creation with algorithms? It is not only limited to the production side of matters, but will inevitably change consumption, too. Will we be able think that clothes produced by machines are "beautiful", however? When fashion as a symbol is digitalized as data, we will discuss the (im)ossibilities of calculating clothes that appear from this movement.

For this talk event, our third dialogue series, we have invited Mizuki Oka, an artificial life researcher and associate professor at University of Tsukuba; Taichi Sunayama, an architect who specializes in computational design and program manager of the architectural database project "Index Architecture"; and Yoko Fujishima, who researches fashion from a humanities and social science perspective and conducts applied research into machine learning as a research scientist for ZOZO Research. At this event, we will discuss what kind of relationship artificial intelligence, fashion, and design will carve out.

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"WET / WEAR - FAB / FABRIC" is a working group organized by BioClub director Chiaki Ishizuka and design researcher Kazuya Kawasaki to study and practice biotechnology, digital fabrication, and fashion. In order to discuss the ways of new fashion in an age where digital technology is a premise, we have involved various artists, designers, researchers, and businessmen in both our dialogue series and practical series and will be implementing the idea of "create while you think".

満席
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